「発酵の里」を掲げる千葉県神崎町の町立米沢小学校で19日、同校2人と長生村立高根小28人のいずれも4年生が、発酵の工程がある藍染め体験をした。両校による初の交流行事の一環。「お里」として発酵文化を伝えている町発酵の里推進室の沢田聡美さんが指導し、児童らは手ぬぐいを染め上げた。
県内自治体で人口が最少の神崎町は利根川に面し、唯一の村である長生村は太平洋に面する。交流行事は、特徴が異なる地域同士で友達になろうと、米沢小の飯島純子校長が持ちかけた。学年全体で在籍児童2人の同校4年生の経験を深めたい思いもあったという。
藍染め体験で沢田さんは「気温や湿度で二度と同じ色にはならない。世界で1枚の手ぬぐいをつくりましょう」と呼びかけた。手ぬぐいが酸化で緑色から濃い藍色に変化すると、高根小の児童から歓声が上がった。同校の花崎舞さんは「世界に1枚だけなので大切に使いたい。同じ田んぼでも長生より神崎のほうが大きかった」と話した。
藍染め体験は、神崎町の小学校では数年前から定期的に実施している。もう一つの町立神崎小では26日に行う。(小林誠一)